活動報告

支部報告 103

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■ 関西支部 第3回研究集会・レポート 平成16年2月20日
「兵庫県立フラワーセンター・(株)松下エコテクノロジーセンター見学」

 兵庫県立フラワーセンターを訪れた。なだらかな起伏と水田が連なる播磨平野の内陸部、溜池のほとりに花壇や温室からなる公園が整備されている。まだ花の季節ではなかったが、穏やかな日差しが差し込むアカマツ林を散策したひととき、年度末の多忙さから開放された。都心にも、こうした空間がもっと欲しいものである。
 午後は、加東郡社町、(株)松下エコテクノロジーセンターを見学した。家電リサイクル法の施行にともない、近畿地方の使用済み家電製品がこの工場で再資源化される。
 また効率的な再資源化方法、再資源化しやすい製品についても研究している。工程では、部品やマテリアルレベルのリデュース、リユース、リサイクルが徹底しており、まるで次々と「原料」が運び込まれ、みるみる「資源」が生産される、といった感じである。
 これが大量消費社会の象徴たる、家電製品で行われていることがすごいと感じた。何よりも、施設では積極的に見学者を招き、情報を発信している。製品を使う人も一緒に考え、資源を有効に使っていこう、ということだ。
 当然、化学物質の監視といった、環境アセスメントでもなじみのある管理が行われているが、これほど循環型社会を志向した施設では、「負荷」だけでなく、環境への「効果」を含めた評価こそふさわしいと感じた。この施設は、近畿の家電のみならず原料や製品、再資源化素材の輸出入を含めた、日本をとりまく物質循環のマネジメントとアセスメントの窓口となっているのである。
 さまざまな設備は、かなり自動化されているとはいえ、多種多様な製品が大量に搬入され、作業は重労働ということであった。また、事業はまだ採算ベースではないそうだ。そこで、最後に作業をされる方々のやりがいを尋ねてみた。すると、工場内に掲げられている標語を示された。
 「Treasure Hunting !」。納得した。
(レポーター:日本工営(株) 西川隆清)

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