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関東・関西・中部・新潟から、会員19名が松本駅に6月7日午前11時に集合、貸切りバスで上高地に向かう。途中の混雑もなく、予定より早めに上高地に到着した。河童橋周辺でしばし山の眺めを楽しむ。
国土交通省松本砂防工事事務所長田環境対策課長、伊巻建設監督官から室内で砂防事業の説明を受けた後、上高地から明神池にかけて約2時間半、梓川の砂防施設を見学した。
昭和58年度に策定された「上高地地域保全整備基本計画」に基づき、環境保全に配慮しつつ砂防工事が実施されている。具体的には、護岸はほとんどが蛇籠かふとん籠であり、その上に土砂がたまりヤナギなどが生育しているところもあった。また、河川を横断する帯工は表面を自然石仕上げとし、また高さもおさえているので構造物が見えなくなっている。
実際に施工状況を見た明神橋の上下流に、帯工が設置されているのだが、どこにあるのか気がつかなかった。工事期間を観光シーズン後に限定しており、11月中旬から雪のまだ少ない1月末までの2か月半の間に行っているとのことだった。出水状況監視のためのモニタリングカメラシステムがよく整備されていることも印象に残った。
翌日は、ほぼ快晴の好天。大正池ホテルの前から、自然公園美化管理財団職員の解説による自然観察をしながら歩く。大正池からは焼岳と穂高岳がよくみえる。田代池には居ついてしまったオシドリやマガモがいて、人が近づいてもまったく逃げない。綿のようなヤナギの種子が飛ぶなかを河童橋まで歩いて一時解散。しばらく自由時間を楽しんだ後、午後1時バスターミナルをあとにした。
梅雨入り直後にもかかわらず好天に恵まれ、楽しく充実したセミナーであった。
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