FAQ

1.「資格制度」関係

Q-1

(1) 「環境アセスメント士」認定資格制度の必要性、目的は何か。
(2) 「環境アセスメント士」の特色は何か。
(3) 他の資格(技術士、RCCM等)との違いは何か。
(4) 資格は何に役立つか、業務受注のメリットは何か。

2.「資格試験」関係

Q-2

(1) 「生活環境」、「自然環境」の2つの部門の違いは何か。
(2) 資格試験の受験条件は何か、JEAS会員以外も受験できるのか。
(3) 資格試験の受験申込みはどのようにするのか。
(4) どのような試験を行うのか、試験のレベルはどのくらいか。
(5) 資格試験の合格率はどれくらいか、合否の連絡は何時、どのように行われるのか。
(6) 資格登録はどのようにするのか。
(7) 資格登録の更新はどのようにするのか。
(8) 登録名簿はどのように扱われるのか。

3.「継続教育(CPD)制度」関係

Q-3

(1) 「継続教育(CPD)制度」はどのようなものか。
(2) 「認定資格制度」と「CPD制度」は、どのような関係になるのか。

回答

1.資格制度関係

Q-1-(1) 「環境アセスメント士」認定資格制度の必要性、目的は何か。

  1. 背景と必要性
    • 「環境影響評価法」制定(平成9年)時の付帯決議、法制定10年後の見直しや法の一部改正(平成23年4月)等において、環境アセスメント実務者の育成とともに、環境アセスメントの信頼性の向上が望まれています。
    • 同法制定以降、約  案件の環境アセスメントが行われ、今回法の一部改正に伴い、新たな基本的事項が加わるなど環境アセスメントの高度化、多様化が進んでいます。
    • 同法の基本的事項の見直しにおいて、分かり易く、信頼性のある環境アセスメントへの要請とともにコンサルタントの技術レベルの向上の必要性が増しています。
  2. 目 的
    • 環境アセスメントに専門特化した「環境アセスメント士」認定資格制度を推進することにより、環境アセスメント実務者の技術レベルの向上と育成・拡大を図り、環境アセスメント実務の適切な実施と環境アセスメントの信頼性向上に貢献することにあります。

Q-1-(2) 「環境アセスメント士」の特色は何か。

環境アセスメント士は、環境アセスメントに専門特化した実務について、豊富な経験と高い技術力・倫理観を持って対応することを特色としています。

【環境アセスメント士が専門とする環境アセスメント業務】
  • 環境の調査、予測・評価の実施、環境保全措置の検討
    (生活環境:大気、水質、騒音・振動、廃棄物、温室効果ガス等)
    (自然環境:動物、植物、生態系、触れあいの場、景観等)調査、予測)
  • 法制度、手続き関係
    (環境アセスメント書の作成、縦覧、説明会等)
  • 実務の管理等
    (環境アセスメント実務の管理、技術者倫理等)

Q-1-(3) 他の資格(技術士、RCCM等)との違いは何か。
特に技術士「環境部門」の選択科目「環境影響評価」との違いは何か。

  1. 技術士
    • 国家資格の技術士は、「科学技術に関する高等な専門的応用能力を必要とする事項について、計画、研究、設計、分析、試験、評価、又はこれらの指導の業務をおこなう者」とされています。
    • 21の技術部門のうち9部門に環境の選択科目が規定されていますが、いずれも各技術部門の環境分野全般が対象となっています。
    • 技術士「環境部門」の専門科目「環境影響評価」の内容は、「事業の実施が環境に及ぼす影響の調査、予測及び評価並びに環境保全の措置の検討及び評価に関する事項」とされ「専ら一の技術部門に関するものを除く」となっています。
  2. RCCM
    • 国土交通省の「建設コンサルタント登録規程」に定められ、照査技術者として技術士による管理技術者を補完する資格となっています。
    • 資格制度の実施・運用は建設コンサルタント協会が行っています。
  3. 環境アセスメント士
    • 「環境アセスメント士」は、Q-1-(2)のとおり、環境アセスメントに専門特化した資格であり、環境アセスメントの実務を中心とする会員会社で構成される「(社)日本環境アセスメント協会」が認定するため、より実務に密着した資格と言えます。

Q-1- (4)「環境アセスメント士」の資格は、何に役立つのか。特に業務の受注に何かメリットはあるのか。

  1. 「環境アセスメント士」は、環境アセスメントに専門特化した専門性の高い資格であり、環境アセスメントを的確に実施することができます。
  2. 環境アセスメント実務を行う会員等で構成するJEASが資格の認定をすることにより,資格者の技術・技能レベルが向上し、信頼性の高い環境アセスメントの実施が可能となり、社会的な信頼性が増すと考えられます。
  3. このため、「JEAS-CPD(継続教育)制度」を定め、環境アセスメント士が知識・技術の維持・向上を図る仕組みとともに、環境アセスメント士の資格更新(5年毎)時に一定以上のCPD単位の取得が条件となっています。
  4. このように、豊富な経験と高い技術力を有する「環境アセスメント士」(現在約430名)が各地で活躍することにより、その信頼性が高まり、発注機関から管理技術者として指名される事例が増えており、業務受注の拡大につながっています。  また、企業内における環境アセスメントのリーダーとして評価されています。

2.資格試験関係

Q―2―(1) 資格には、「生活環境部門」、「自然環境部門」の2つの部門があるがどのような違いがあるのか。

  1. 環境アセスメントは、大気、水域、騒音・振動、土壌、廃棄物、温室効果ガスなど生活環境問題から、植物、動物、生態系、景観、自然との触れ合いなどの自然環境問題に到るまで、広範囲にわたります。
  2. このため、専門特化した資格として、より専門性を高めるため「生活環境部門」、「自然環境部門」の2部門を設けています。
  3. 部門は2つに別れますが、環境アセスメントの法制度・手続き、また実務の管理技術力、技術者倫理など両部門に共通する内容を含め、「環境アセスメント士」として高い技術力と倫理観を持って、自らの判断で環境アセスメント実務を的確に実行できることを目指しています。

Q-2-(2) 資格試験の受験に必要な条件は何か。JEAS会員以外でも受験できるのか。

  1. 資格試験の受験条件は、次の通りとなっています。
    • 四年制大学卒業者は、環境アセスメントの実務経験5年以上の方
    • 大学院修了者(修士、或いは博士課程)は、実務経験3年以上の方
    • 高等専門学校、高等学校卒業者は、実務経験8年以上の方
  2. 受験は、JEAS会員だけでなく、広く一般からも受験できます。

Q-2-(3) 資格試験の受験申込みはどのようにするのか。

  1. 「受験の手引き」の入手
    • 試験受験のための「受験の手引き」は、毎年6月下旬から開始の予定です。
    • 入手方法は、JEASのホームページに掲載しますので、ダウンロードされ、所定の申請書類を整え、JEAS事務局「資格・教育センター」宛に郵送してください。
  2. 受験の申込み
    • 「受験の手引き」をよく読み、「受験申請書」と「業務経歴証明書」に所定事項を記入し、押印の上、簡易郵便書留便(同封の封筒使用)で「資格・教育センタ-」宛てにお送り下さい。(郵便代はご負担をお願いします。)
  3. 受験申込み期間
    • 受験申込みは、毎年7月初旬から9月中旬を予定しています。

Q-2-(4) どのような試験を行うのか、その試験のレベルはどのようなものか。

  1. 試験は、次の4科目について筆記試験を行います。
    (Ⅰ―1 業務経験) 記述式 2,400字以内 実務体験の記述
    (Ⅰ-2 専門知識) 択一式 40問題   専門的な技術知識
    (Ⅱ-1 共通基礎) 択一式 20問題   法制度、手続き等の基礎知識、環境全般の基礎知識
    (Ⅱ-2 管理技術等)択一式 10問題   管理技術、技術者倫理等
  2. 試験レベル
    • 「環境アセスメント士」は、自分の専門とする分野について、環境アセスメントの調査の実施、予測及び評価、環境保全措置の検討等の技術・知識、さらには環境アセスメントの法制度、手続き等のほか、環境全般の関する基礎知識、実務の管理技術力と技術者倫理等について、自己の責任と判断により、実務を的確に実施できる技術、技能を有することが要件となります。
    • 試験では、これらの点について「環境アセスメント士」として相応しいか否かを問うことになります。
  3. 資格の位置づけ
    • 「環境アセスメント士」は、(社)日本環境アセスメント協会が認定する資格であり、環境アセスメントに専門特化した資格としての特徴を有しています。
    • 資格の位置づけとしては、自己の判断により環境アセスメント実務を的確に実施できる技術・技能を有することから、総合的な技術監理を行う技術者と位置づけられます。

Q-2-(5) 資格試験の合格率はどれくらいか、合否の連絡は何時、どのように行われるのか。

  1. 合格率
    合格者数は毎年約30~40名程度となっています。
    合格率は、約5~6割程度となっています。
  2. 資格試験の合否通知
    資格試験に合格については、2月1日付けで、ご本人に郵送で通知します。合格者には、合格証を交付します。  併せて、協会のホームページに合格者名簿を掲載します。

Q-2-(6) 資格の登録はどのようにするのか。 登録するのに期限はあるのか。

  1. 資格の登録申請とその期限
    • 資格試験に合格した方は、2月中旬~3月中旬頃、所定の書式により資格の登録申請を行うことができます。
    • 登録申請可能な期間は、試験合格後5年間以内とします。
  2. 資格の登録・登録内容の審査で適格とされた方には、4月1日付けで「環境アセスメント士」「登録証」を発行します。
    • 登録者は、登録者名簿に記載され、併せて名簿をホームページに掲載します。
    • 登録手続きを完了された方は、「環境アセスメント士」の名称を使用することができます。

Q-2-(7) 登録資格の更新はどうするのか。

  1. 資格登録の期限
    • 「環境アセスメント士」の資格登録の期限は、5年となります。
  2. 資格の更新
    • 資格の更新は、5年後の期限終了の2ヶ月前(2月中旬)から、所定の書式により資格更新の手続きを行うことができます。
    • 資格更新には、JEASが別途定める「継続教育(CPD)制度」に基づき、所要のCPD時間を有することが要件となります。

Q-2-(8) 登録者名簿はどのように扱われるのか。

  1. 資格登録者名簿「環境アセスメント士」の登録名簿は、JEASのホームページに掲載するとともに、関係官庁、地方公共団体、関係法人・諸機関、関係企業・業界等の環境関係部署に配布します。
  2. 資格者名簿の取り扱い資格者名簿は個人情報保護法の関連もあり、その取り扱いは厳正に行います。

3.「継続教育(CPD)制度」関係

Q-3-(1) 「継続教育(CPD)制度」はどのようなものか。また、その目的、役割は何か

  1. 環境アセスメントに専門特化した「環境アセスメント士」資格者は、社会の情勢の変化、法制度の改定、日々進歩する環境アセスメント技術等について、常に最新の情報を把握し、自己研鑽に努め、保有する技術・技能のレベルを向上させていく必要があります。本制度は、これらを支援して行く制度です。
  2. このため、JEASの行う研修・講習やセミナー、外部の学・協会、研究機関などが行う講演会、シンポジウムへの参加、研修等の講師、論文発表などの実施について、CPD単位に換算し、記録・登録して行くシステムとして「JEAS-CPD制度」を整備しております。
    <CPD単位取得の対象‐例示‐>

    • JEAS内部の研修、セミナー、シンポジウムなどへの参加
    • 他協会、学会、研究機関等で行われるセミナー、シンポジウム、講演会    等への参加
    • 講演等の講師、論文発表の実施
    • 企業内研修への参加、自己学習等
  3. 「環境アセスメント士」の資格登録更新との関係   「環境アセスメント士」の資格の期限は5年間となっていますが、資格の更新に際し、上記「CPDプログラム」に基づき、所定のCPD単位(5年間で250CPD単位の取得が要件となります。

Q-3-(2) 「認定資格制度」と「CPD制度」は、どのような関係になるのか。

  1. 環境アセスメントに専門特化した「環境アセスメント士」の資格者には、常に最新の技術、知識を保有し、信頼性の高い業務の実施に努める必要があります。このため、「環境アセスメント士」には、5年毎の資格更新の際、所定のCPD単位(5年間で250CPD単位)の取得が条件となっており、日頃CPD単位取得の積み重ねが望まれます。
  2. CPD単位の取得は、JEAS内部並びに外部の学会、協会、研究機関等で行われる研修、セミナー、シンポジウム、講演、論文発表等が対象になります。 CPD単位の取得の詳細」については、「JEAS-CPDガイドブック」がホームページに掲載されていますので、ダウンロードされご利用ください。   なお、JEASは「建設系CPD協議会」に加盟し、関係14団体とCPD単位取得の相互利用を図っており、積極的な利用が望まれます。
  3. 「環境アセスメント士」は、環境アセスメントに専門特化した資格者として、豊富な経験と高い技術力、倫理観をもち、JEAS-CPD制度によりこれらをさらに高めて行くことにより、環境アセスメントの信頼性の向上に貢献しています。このように「環境アセスメント士」の「認定資格制度」と「継続教育(CPD)制度」は、車の両輪のような関係にあります。